登山女子のぽんこつ日記~はじめての登山やコース、装備など~

登山のこと、山道具のこと、いろいろ紹介します。

北穂高岳 登山成功のポイント3つ 一日目

2016年10月9日(土)

先週、天候不良により撤退した北穂高のリベンジに行ってきました。

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撤退はしましたが、先週の涸沢でのテント泊は非常に勉強になりました。

先週の記事はこちら↓

chi-sk8.hatenablog.com

 

10月8日(金)

いつもと同じく、日中から仕事中にもかかわらず山のことで頭が一杯です(ワラ)

 

先週の涸沢テン泊での反省点から、3つの作戦を立てました。

このブログを読んでくださっている皆さんの多くは時間(日程)に制約があると思います。

私も貧乏暇なしですので、限られた日数と、天候の良いタイミングがポイントになってきますので、ベースキャンプである涸沢ヒュッテまでいかに早く登るかということが課題です。

そこで、作戦を3つ立ててみました。

 

穂高 登頂作戦 その① 筋力&心肺機能

筋力アップと心肺機能の強化。

先週下山したその日から、トレーニングを開始しました。

まずは筋力アップのために、毎日スクワットを100回×3セット!

そして、心肺機能の強化には、タバタプロトコルを毎日行いました。

私の場合は、しゃがんで両腕を床に着く→そのまま両足を後ろに伸ばす(腕立て伏せの格好)→両足を戻す→両腕を上げてジャンプ

これを20秒やって10秒休むを8セット繰り返します。

 

穂高 登頂作戦 その② 軽量化

前回バテバテだったのは、筋力と心肺機能の問題なのは間違いありません。

ペースを落とせば良いのでしょうけど、天気の都合によっては、初日に北穂にアタックすることも考慮すると、スピードが大事になってきます。

ですので、一週間のトレーニングだけでは効果がどの程度出るのか怪しい為、荷物の軽量化もしました。

涸沢ヒュッテはテン泊でも夕食が頼めますし、お弁当も予約できます。売店も充実しているため、食事関係は行動食を除き、全て現地調達にしました。

また、いつも歩荷トレの為にザックに詰めていた大量のお菓子や、余分な着替え、タオルはもちろん、無駄に小分けにしていたスタッフバッグを廃止する等、「塵も積もれば・・・」の装備を減らしました。

 

穂高 登頂作戦 その③ スピード

その②でも触れたように、どうなるか分からない天気の合間を縫って安全に登頂するためには、晴れ間のチャンスが大事になってきます。

初日に天候が良ければ、涸沢に幕営し次第、即ピークアタックに向かう予定を立てました。

涸沢ヒュッテから北穂山頂まで往復6時間・・・私の脚でも頑張って5時間+山頂を満喫したら5時間半かな?

すると涸沢のテン場に10時半には到着したいところです。

 

まず上高地~横尾の平坦な道をいかに早くクリアするか?

そのために編み出した作戦は、休憩を取らないことです!

休憩をすると、せっかく出たアルブミンがゼロになってしまい、さらにダルくなってしまいます。

 

横尾~涸沢も同じく、休憩は取りません。

 

そして、定期的にアミノ酸ゼリーと大福でエネルギーを補給する作戦です!

 

さあ、結果やいかに。

 

 

深夜0時

さわんど駐車場到着。

明日に備え、毛布にくるまってしっかり仮眠します。

 

いつも通り、5時30分 上高地バスターミナル出発です。

ヘッデンを付けたら・・・

 

穂高 いざゆかん!!

 

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最初の15分、身体が温まるまで我慢のゆっくりペースです。

 

だんだん明るくなってきました。

天気は曇りかなぁ。

 

明神館

 

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作戦通りに休憩はせずパスします。

 途中からパラパラと雨が降ってきましたが、樹林帯ですのでほとんど濡れません。

 

徳澤園で雨が強くなってきましたので、カッパを羽織ります。

 すぐに出発。

 

7:30 横尾到着。

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かなりハイペースでしたが2時間で到着しました!

 

作戦に従い、座らず立ったまま、コーラと大福、アミノ酸ゼリーを補給します。

 

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すると・・・!!!

 

涸沢ヒュッテの社長、山口さんを発見!

北アルプス南部地区山岳遭難救助隊長の歩き方ってどんななんだろう?

どんなスピードで登るのかなぁ?

 

ワクワクで胸が一杯です。

涸沢に帰るようでしたので、すぐにザックを背負い着いていくことにしました!

 

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山口さんの歩き方は・・・普通です。

それでもめちゃくちゃ早い!どんな道でもペースが変わりません!

しかも、登山道の石を足でどかしたり、枝をどかしたり、整備しながら進んでいきます。

勾配のないところはなんとか着いていけましたが、すこしでも勾配になると、キツイ!

それでも社長は涼しい顔で、同行の人(息子さんかな?)とおしゃべりしながら全くスピードが落ちません。

 

それもそのはず。後で知ったのですが、社長さんは歩荷時代に涸沢から横尾までを往復4時間で移動していたそうです。

 

私は、バテないギリギリのスピードで、呼吸方を意識したり、足がパンプしない限界のスピードでなんとか食らいつきます。

 

途中途中すれ違う下山してくる人達も社長に気づき、みんな挨拶をして、楽しい山行のお礼を言って通り過ぎていきます。

必死に後ろに着いていた私たちも、涸沢ヒュッテのスタッフと勘違いされたようで、「ご苦労さま」とか「ありがとう、また山に来ます」と声をかけられます。

 

パートナーは息が上がり、否定する余裕もないらしく「はい」なんて言っちゃってます(汗)

「私たちは違うんです~!」と否定しておきました(笑)

 

本谷橋

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横尾から40分でした。

 

沢の水で顔を洗います。

するとすぐに社長が出発してしまいました。

 

すぐに後を追いますが、少しづつ離されていきます。

 

絶対に離れるもんか!と、気合で登ります。

呼吸を意識して、鼻で2回吸ってから「ふぅ~」とローソクを消すように吐く。

これが一番酸素を多く取り込めるようです。

 

パートナーは鼻が詰まっているので、全部口呼吸です。

ヒッヒッフーと、ラマーズ法で、出産の練習でしょうか(笑)

 

くねくねの登山道が真っ直ぐに見通せるようになると先の方に社長の姿が!

 

何度か繰り返し、またやっと見つけたと思ったら、例の「落石注意」のガレ場の整備をしていました。

 

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本当に凄い!

スーパーマンみたい!

 

「危ないから止まらいで通ってね~。○印のところね。」と優しく声をかけてもらいました。

 

ここでなんとか逃げ切る作戦に切り替え、どんどん進みます。

ガンバガンバ!

 

もう何人の登山者を抜かせてもらったでしょうか?

 

ヒュッテの吹流しが見え、ヒュッテへの分岐を左に進んだころ、ビニール傘をさした社長に抜かれました。

「早いねぇ~」と涼しい顔で通り過ぎていきます。

 

それでもガンガン進みます。

 

スピードを緩めることなく涸沢ヒュッテに到着!

 

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時計を見ると、9:54!

 

上高地から4時間30分を切ることができました!

 

思わず「やった~!4時間半だ~!」と大きな声を出してしまったら、周りの人から「すごいねぇ」と言ってもらえました。

ショートケーキを目の前にした子供のような気持ちでした。

 

注意

スピードを意識して登りましたが、自分の体力や技術に合わせたペースで登らないと、バテたり焦りで事故につながりますので、十分気をつけた方が良いですね。

 長野県警によりますと、今年頭にも横尾本谷で60代の女性が疲労により行動不能になり救助要請。

翌日には30代女性が同じルート間で下山中に転倒、負傷し救助要請となりました。

 

 

 

ヒュッテ本館に入ると、玄関で靴を脱いでいる社長さんの姿が。

 

先週の撤退の話や、今日頑張って食らいついてきたこと等、お話を聞いてもらい、

記念写真を撮ってもらいました。

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 かっこいい♪

 

忙しいのに終始笑顔で話をしてもらえて、本当に嬉しかったです。

 

テン場に着くと雨が強くなってきました。

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急いで幕営しましたが、カッパを着なかったせいで、身体が冷えてしまいました。

汗をかいていても、行動しないときや、雨が降ってきたらかならずカッパを着ないと、低体温症の危険がありますね。反省です。

 

 

時間的にも体力的にも十分北穂高にアタックできたのですが、あいにくの天気ですので、明日アタックすることにしました。

 

濡れた服を着替え、本館受付に夕食と朝のお弁当を注文し、またテントに戻ります。

 

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風がだいぶ強くなってきましたので、テントのガイラインを貼り直していると、赤と黄色のシェルが近づいてきます。

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あっ!槍ヶ岳のときに横尾で出会って、いろいろお話させてもらった山岳警備隊の隊員さんだぁ!

 

声をかけると覚えててくれました!

暴風の中わざわざ立ち止まってくださいました。

chi-sk8.hatenablog.com

 

夕食は本館食堂で。

メニューも豪華!

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小屋泊の人達はいつもこんなに美味しい食事だったのか!?とびっくりです。

配膳やご飯のおかわりは、山岳警備隊の人達も手伝っています。

なんだか恐縮です。

 

お弁当を受け取ったら歯磨きをして、明日に備えてシュラフに潜り込みます。

 

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外の気温は10・8℃。

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ナンガのダウンパンツ

パタゴニアのナノパフジャケット

モンベルのバロウバッグ#3

で寒くなく快適でした。

 

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が・・・

 

風が大変なことに!

『どっどど どどうど どどう青いくるみも吹きとばせ

すっぱいかりんも吹きとばせ』

と、宮沢賢治風の又三郎の一節を思い出します。

 

風はどんどん強くなり、一晩中ゴーゴーと吹き荒れ、バコーンとテントを歪め、ポールが折れるんじゃないかという程の強風です。

テントの四隅を手足で抑え、それにも疲れ果て諦めてウトウトしたころ朝になりました。

 

二日目につづく。

chi-sk8.hatenablog.com

 

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