登山女子のぽんこつ日記~はじめての登山やコース、装備など~

登山のこと、山道具のこと、いろいろ紹介します。

パタゴニア

谷川岳 西黒尾根 日帰り

谷川岳 日帰り登山 ルート詳細

 

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6月11日(土)

 

夏休みの縦走登山前の体力作りは、おなじみのコース!

今回は日本三大急登の一つ、谷川岳の西黒尾根をやります。

谷川岳は夏山も冬山もどちらも良く登ります。

夏は西黒尾根から。雪山はロープウェイを使って楽にワープするのが私のお気に入りです。

 

 

 

 

 谷川岳 ルート

西黒尾根登山口~肩の小屋~山頂(トマノ耳 オキノ耳)~天神尾根~

田尻尾根~谷川岳ベースプラザ。

 

天気は晴れ。梅雨の合間の絶好の登山日和でした。

前回の西穂から1ヶ月ぶりの登山。

虹と西穂高残雪期テント泊~無念の強風 - 登山女子のぽんこつ日記~はじめての登山やコース、装備など~

 

 

やっと山登りができると胸を弾ませながら谷川岳ベースプラザへ。

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登山届けを書いていると何やら張り紙が・・・。

 

6月6日(月)~6月30日(木)まで点検整備のため運休します。

 

 

もともと西黒尾根をやるつもりでしたので、ロープウェイについて事前確認をしていませんでした。(反省)

 

ただし万が一の時はロープウェイで下山しようと考えていたので緊張が高まりました。

やれやれ、これで自力下山できる体力を十分に残しておかなければ。

 

登山客もいつもより少ないように感じます。

そういえば初めて谷川岳をやった時もロープウェイ運休でした。

道に迷いそうになったり、足を痛めたりした恐怖体験の記憶が蘇ります。

 

 

テクテクとアスファルトの上を登山口まで歩きます。

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谷川岳登山指導センター

登山指導センターで危険箇所などの情報を収集します。

こちらでも届が出せます。

 

谷川岳 スマホ 電波

西黒尾根はDocomoの電波も入らないところが多いので、無線を持参したり、登山届にも詳細なルートを記入すると安心です。

もちろん予定のルートだけではなく、エスケープルートを把握する意味でも、全体の地図を携行すると良いと思います。

 

今年2月はオジカ沢ノ頭の東側の尾根で雪庇を踏み抜き谷に滑落した事故がありました。ここで滑落するとまず助かりません。

しかし翌日自力で土合までたどり着き、まさに九死に一生を獲たケースといえますが、

普段から山で生き抜くことを意識しなきゃと思って、安全に注意しています。

要するにビビリなんですね(苦笑)

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ゲートを越えると

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西黒尾根登山口

初めて見た時は「はっ!ここ登るの?!」と思わず言ってしまったこの登山道。

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相変わらずハードな予感満載です。

 

樹林帯

永遠とも思える急登の樹林帯。

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ぶんぶんと虫が多くて、

出だしから奪われる体力と集中力。小柄な女性にとっては、大きな岩の道は一段一段で心拍が乱されます。

雪山モードが抜けず、歩き方に苦労します。

 

でも大好きな山。

心拍数をあげないようにゆっくり楽しみながら歩きます。

 

ラクダのコルまで2時間40分の予定。

 

登山口から10分くらいでおなじみの鉄塔があるのでそこで靴ひもの調整をします。

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今日は暑い。とにかく暑い。

汗も流れる流れる。そりゃもうビックリするくらい!

水分補給もマメに少しずつ飲まないと倒れそうな予感。

ひたすら山頂目指して歩きます。

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ガンバガンバ!

 

途中から手を使うことが増えますので、ポールをしまいます。

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クサリ場もありちょっとしたクライミング気分。

クサリを使わなくても三点確保ができれば問題なく通過できます。

 

ところで こんなにクサリ場あったけ?

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三箇所だった気がするけど・・・

もしかして・・・

増えてる??

あ、この辺りからヘルメットを着用している方もいます。

ラクの心配はあまり無いのですが、頭部を守るに越したことはありません。

おすすめヘルメットはこちら↓

chi-sk8.hatenablog.com

 

 

 

今日は天気のおかげか、滑ることで有名な蛇紋岩(じゃもんがん)も歩きやすい。

青白く磨かれているのがソレです。

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とは言っても気を抜くと滑ります。

靴の裏全部をべったり接地させるのが滑らないコツです。

 

ラクダのコルに到着。

予定通りの時間です。

見上げると一の倉全体と谷川の双耳が。

ドーパミンが噴出します。

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ここからは岩稜帯歩きです。

気持ちいい!

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黄色のペンキを目印に、自分の身の丈に合ったルートファインディングをします。

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トラバースしたり、

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よじ登ったり、

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お花が咲いていたり、

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岩が多い今日は、おNewのモンベルのツオロミーブーツで来ました。

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夏のテン泊・縦走には丁度良いので、夏休みのマル秘山行に向けて、慣らしを兼ねています。

 

この辺りの岩歩きだと、クライミングゾーンのあるロックシューズでも良いかもしれませんね。

実際にスポルティバのトランゴSやスカルパのシャルモをちらほら見かけました。

 

私の場合、今回は距離がそこそこ長く、歩荷トレも兼ねて(いつも兼ねてるなー!笑)ザックはかなり重くしてありますので、ツオロミーブーツにしました。

典型的な日本人足の私には指先も楽ちんで正解でした。

 

ここからがまた長い道のりです。

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あそこを越えれば小屋が見えるはず病がでてきました(ワラ)

太股がパンプアップしてきました。

己との戦いです。

 

クマ笹の原っぱに来たので、小屋はそろそろのはずです。

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小屋の手前は残雪がありました。

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ピッケルも無いので慎重に、慎重に。

 

谷川岳 肩の小屋

肩の小屋に到着です。

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現在の小屋の管理人さんは、あの有名な馬場さんから森下さんにバトンタッチしました。

森下さんも馬場さんと同じく救助隊で数々の功績のある方です。

ちなみに谷川岳は「谷川岳警備隊」と、山の名前が警備隊の名前なんです。

他県はほとんどが「〇〇県警察山岳警備隊」なので、珍しいですね。

さすが一の倉沢有する谷川岳!

とにかく優しくて、いろいろ教えてくださいます。

料理から小屋の補修、登山道の整備まですべて一人でこなしているそうです。

本当に感謝ですね。

 

すでに体力の90%を消耗しています。

念願の薄皮まんじゅう(昨日コンビニで買った)でパワーアッ・・・・あれ?

あじゃぱー?!車に忘れてきた(泣)

仕方ないので小屋で買ったオレンジジュースでブドウ糖を補給します。

 

風も強く、汗が冷えるので、Tシャツを着替えてソフトシェルを羽織ります。

今日は通年愛用しているHOGLOFSのBOA HOODです。

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風が吹いても、日光が強くなっても、そのまま快適に着ていられます。薄手の軽量なソフトシェルは大活躍ですね。

そしてお馴染のカップラーメンの儀を執り行います。

シーフードヌードルにツナマヨのおにぎりを投入します。

クライマーおなじみの食べ方です。

お味の方は・・・。

 

谷川岳 双耳

ここから山頂まであと少し!

いざゆかん!

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お花もキレイで元気が出ます♪

身体も軽い!

どこまでも行けそうです(たぶんクライマーズハイ)

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トマの耳 

一つめの頂上トマの耳に到着しました!

標高1963メートル。

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あ、お腹のふくらみはタオルを入れているんですよ!(苦笑)

 

そしてオキを目指します。10分くらいで着く予定です。

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ちなみに厳冬期は

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 どんな季節に来てもかっこいい稜線ですね。

ずっと歩き続けたくなる景色です。

 

一ノ倉、衝立岩中央です。今日はクライマーの姿は見えませんでした。

 

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振り返るとトマの耳の反対側。

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オキの耳

二つ目の頂上オキの耳もゲット!

標高1977メートルです。

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 お腹の膨らみは本当にタオルを入れているからですよ!(ワラ)

谷川岳 田尻尾根 下山

名残惜しいですが、下山の時刻となりました。

 

谷川岳の危険

谷川岳に限らず、下山時は疲労が蓄積しているので、慎重に降ります。

昨年はザンゲ岩の辺りで下山時に前に転倒し首の骨を折った事故もありました。

特別な危険個所はありませんが、一般ルートでも下山時は要注意ですね。

 

 

上からみた小屋

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牧歌的なかわいいカタチですね。

風がそよぐと熊笹が浪打ます。 

 

 

下山のルートは天神尾根~田尻尾根です。

天神尾根は木道がところどころあります。

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膝に違和感が出てきましたので、体重移動を意識します。

 

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まだ雪山歩きモードが抜けません。

膝を壊す前に夏モードに切り替えなければ。

あと減量ですね(汗)

 

田尻尾根は一般的な登山道ですが、北側なのでジメジメと粘土質の土や、苔むした岩が滑ります。

一本道なのですが、ペースも落ち、なかなか道路に出ませんので、試しにGPSで現在地を確認しながら、奮起します(笑)

16:30やっと無事に下山しました。

車に忘れた薄皮饅頭がご褒美です(苦笑)

 下山したら手作りのハッカ水でさっぱりします↓

chi-sk8.hatenablog.com

まとめ

いつも思うのですが、山は反省とチャレンジの繰り返しですね。

今回は夏山シーズン一発目でしたので、歩き方の感覚を忘れていました。

また筋力も衰えていたようで、大腿筋、体幹(背筋)、足首の柔軟が課題でした。

心肺については、日頃のタバタ・プロトコルの効果があったようです。

 

夏山も気持ちいい!

装備も少なくなって身軽な半面、気持ちもついつい緩んでしまうので、気を付けなければと思いました。

それから急登を登りきると、確かに鍛えられている実感があり、夏休みの登山計画の夢が膨らみます。

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